レカネマブのアメリカ食品医薬品局(FDA)での新薬承認報道について

(代表理事コメント)

2023年1月7日

公益社団法人認知症の人と家族の会 代表理事 鈴木 森夫

 早期アルツハイマー病に対する治療薬として、エーザイ株式会社とバイオジェン社が現在開発中の抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体「レカネマブ」について、アメリカ食品医薬品局(FDA)で迅速承認されたとの報道がありました。

 一日も早く、新しい治療薬を待ち望んできた私たちにとって、大変喜ばしい結果であり、まさに希望ある未来の幕開けとなる朗報です。関係者のご尽力に感謝いたします。

 認知症とともに歩む当事者にとって治療薬の存在はとても重要であり、今回のアメリカでの承認に続き、日本においても迅速に承認されることを強く望みます。そして、この病に苦しむ誰もが、安心して、適切な価格で使える薬となることを切望します。

 一方で、すべての認知症に苦しむ人が、この新薬の対象とはならないと聞いています。「認知症になっても安心して暮らせる社会」の実現に向けては、今後も認知症施策・支援制度の充実と、医療・介護サービスをより使いやすいものとするよう、取り組みが行われることを、強く望みます。

 また、市民の皆様には、認知症に対する理解をより深めていただき、薬だけでなく、適切なケアや、地域の人々の正しい理解が、現状のくらしを維持・改善ができることを知っていただきたいと思います。

以上

あなたも「家族の会」の仲間になりませんか?無料で資料をお送りします。