アデュカヌマブ早期承認の要望書を提出しました

「家族の会」では、2021年9月10日付で、「厚生労働大臣」と「独立行政法人 医薬品医療機器総合
機構理事長」に対して、アルツハイマー病の疾患修飾薬「アデュカヌマブ」の早期承認の要望書を提出しました。

要望書の中では、『認知症の人、家族の願いは「治りたい」です。現在認知症に苦しんでいる人、これから認知症に向きあう人たちのために、早く治療を受けられるようになってほしい』と要望しています。

要望書

2021年9月10日

厚生労働大臣
  田村 憲久 様
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
  理事長 藤原 康弘 様

公益社団法人 認知症の人と家族の会
代表理事 鈴木 森夫

医薬品承認申請中のアデュカヌマブについて(要望)

 時下、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
 平素は当会に対しまして格段のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
 さて、現在国内で1,000万人とも推計されている、軽度認知障害(MCI)および認知症の人は、超高齢社会を迎える中、増加の一途を辿っております。その中でも、認知症の人の5~6割を占めるアルツハイマー病の人およびその家族は、たとえ早期に診断を受けることができても、根治的な治療方法のない現状の中で、精神的・肉体的また経済的にも大変疲弊し、深刻な問題を抱えております。
 現在、日本においてアルツハイマー病に使用できる薬剤としては、症状の進行を遅らせる効果が認められているドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、メマンチンの4つが承認されているものの、発症の根本原因に関与する疾患修飾薬は、残念ながらひとつもありません。
 しかし、今年6月9日、世界中の認知症の人およびその家族が長年待ち焦がれていた疾患修飾薬のひとつであるアデュカヌマブが、米国食品医薬品局(FDA)において迅速承認されたとの朗報がもたらされました。これを、私たちは一条の希望の光と受け止めました。
アデュカヌマブについては、日本でも、昨年12月に厚生労働省に承認申請が出されており、医薬品医療機器総合機構(PMDA)で審議中と伺っています。
 認知症の人、家族の願いは「治りたい」です。現在認知症に苦しんでいる人、これから認知症に向きあう人たちのために、早く治療を受けられるようになってほしいと願っています。
どうか、わが国でもアデュカヌマブが速やかに承認されるよう、切にお願い申し上げます。


以上


画像をクリックすると、PDFファイルが開きます。

あなたも「家族の会」の仲間になりませんか?無料で資料をお送りします。