ケアでつながる地球家族

アメリカの巻


国際交流委員会発

■ニューヨーク日系人会の課題

ニューヨークに渡って人生を過ごした日系人会の人たちの悩みは、ケアが必要になった認知症の人が老後を送る施設がないことです。ハワイや西海岸と違って、ニューヨークの日系人の多くはアメリカ人の社会に溶け込もうとして、日本人街を作らず白人やユダヤ系の人たちに混じって生活していました。
年月が経ち、認知症で独居の人も出てくると、以前は母国語と間違うほど英語が話せた人でも、日本語しか出てこなくなり孤立する人も増えてきました。食事の問題もあります。
でも日系の施設がなく、仕方なく中国系の人が多く入るところに身を寄せています。アメリカで1 日ケアを受けるためにかかる費用は4 万円、民間の医療保険か介護付保険しかないために、保険でカバーできないと多額の費用がかかります。
認知症の人が地域で安心して生活できる医療・介護保険、家族支援の大切さを改めて感じました。

(国際交流委員 松本一生)

2010年11月25日発行会報「ぽ~れぽ~れ」364号より

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