1980年結成。全国47都道府県に支部があり、1万1千人の会員が励ましあい、助け合って「認知症があっても安心して暮らせる社会」を目指しています。

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更新:2017年5月2日
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支部だよりにみる介護体験

夫の介護から

愛知県支部 平手 都

愛知県支部版(2010年10月号)

●勤め先からの電話にドキドキ…


思い起こせば親の死がきっかけではないかと…。2008 年8月のこと、勤め先から電話「近頃、平手君の様子がへんだ! 長く仕事ができない。何か家で心配ごとでもあるのですか」と。私は電話口でドキドキしました。

春ごろから少し夫の言動に異変を感じていましたが、その電話が非常にショックでした。

そしてその電話の内容が頭から離れずストレスとなり1ヵ月以上も通院。

それから3ヵ月後、上司が家に来られ、病院へ行くよう勧められました。初診でアルツハイマー型認知症と診断。医者から「奥さんもこの病気について勉強してくださいね」と言われました。このとき主人61 歳。会社は翌年3月で退職。

● それからパニックになることばかりの私です…

二人で歩いていると、急に居なくなることがあります。始めはうろたえました。「声をかけてから行くように」と言っても通じません。

ある日スーパーで買い物中レジを済ませ、たくさん買ったので「車(ショッピングカート)取ってきてよ」と言ったら、自分の車と勘違いしたらしく、私が荷物を詰めている間に居なくなってしまいました。さあ大変! どうしよう。駐車場へ行くが、夫も車もいない。夫はスーパーの周りをぐるぐる回っていたようです。私は車に乗り込むと同時に怒鳴り、手を挙げていました。腹立たしいやら安堵するやら、でもよ~く考えてみれば私の言い方が悪かったのだと反省しました。主人はそんな私に抵抗しません。

●もう少し早く気付けなかったのか…

旅もよくしました。でも今までとは違うんです。私の気持ちが…四六時中アルツハイマーということが頭から離れません。興味とか感動することが薄れていく夫、写真もあまりとらなくなりました。トイレの失敗もありました。お風呂では他人の下着を着てきたり、足の遅くなった夫に合わせると十分観光もできません。でもいいの、思い出がいっぱいできたから。 歩く途中、行きかう人に突然話しかけたり、反対に挨拶されても返事しなかったり、時に私の知り合いに会うと恥ずかしく思い、さっさと先に歩いたこともあります。気づけば、好きな本も読まなくなり、パソコンも触らなくなりました。そしてバイクも手放していました。いつの間にか日課にしていたことをやらなくなっていました。もう少し早く気付けなかったのかと…。

● 情けない、悔しい、でも今二人でやれることがたくさんある…

自分の体調が悪い時は本当につらい。手助けも優しい言葉もない。今まで頼っていただけに心身ともに疲れます。情けない、悔しい。そのたびにきつくあたる。ときには手が出る。責める。そんな自分が嫌になります。

一日中独り言をつぶやいている夫。すごい勢いでしゃべる時もあります。そのときは声をかけても止まらず、エンドレステープのようです。

介護を始めて1年半、まだ今二人でどこにでも行けます、美味しいものも食べられます。

お風呂も二人で入れます、たくさんやれることがあります。なんで罰当たりなことを思って日々送ってきたのかと思いました。__