新型コロナウイルス感染症の流行に際して、認知症の人やその家族への対応に関する緊急要請

当会では新型コロナウイルス感染症の流行に際して、厚生労働大臣に対して緊急要請を行いました。


新型コロナウイルス感染症の流行に際して、認知症の人やその家族への対応に関する緊急要請

いつも当会の活動にご理解とご支援を賜り誠にありがとうございます。
さて、新型コロナウイルス感染症の流行拡大に際し、私たち認知症の本人、介護家族は、感染の心配とともに、介護サービスの休止や利用制限等への不安が日増しに募ってきています。
ついては、今後のさらなる状況悪化に備え、以下の3点について特段の配慮と対策を講じていただくよう、よろしくお願い申し上げます。

要望内容

1 介護者が感染し、本人が濃厚接触者となった場合でも、本人がひとり取り残されることなく安全、安心な環境下で認知症の介護を受けられるよう、体制整備などの配慮をお願いします。

 配偶者を通所介護と短期入所を利用して、在宅で「老々介護」している事例など、介護家族が感染すれば、本人は濃厚接触者とされて介護サービスを受けられなくなり、最悪の場合ひとり取り残されて生命の危険が生じます。このような事態に備え、濃厚接触者でも拒まれることなく、介護者が治癒するまで、安全に安心して入院や入所できる医療施設や介護施設を確保してください。

2 認知症の人が入院した場合、感染症対策で面会が画一的に禁止されてしまうことのないよう医療機関に要請してください。

感染予防のため、高齢者施設や病院に入所・入院している認知症の本人への面会が禁止となっています。その結果、家族でなければ気づけない変化が見落とされ、一時、生命の危険に陥った事例も発生しています。家族の面会を一律に制限や禁止をせず、個別事情に配慮するよう医療機関に要請してください。

3 一カ所の介護事業所で感染が確認されたからといって、その地域の関係のない介護事業所にまで一律に一時休業を要請するのは止めてください。

現在、介護事業所での感染者の発生で、自治体からその地域内の介護事業所に対し、一律に休業要請がされる事態が起こっています。認知症の場合に限らず、介護サービスを利用できないことでの弊害は大きく、本人の心身への影響、症状の進行、介護負担の増大となります。ついては、介護事業所へは可能な限り介護サービス提供の継続に努めるよう要請するとともに、適時適切な感染情報の提供や具体的な予防法の指導、予防用品の優先的な提供など、特段の配慮をお願いします。


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