介護保険・社会保障専門委員会

はじめに

第82回「厚生労働省社会保障審議会介護保険部会」(部会)は、9月27日に「ベルサール九段」(東京都千代田区)で午後5時から行われました。前回が2週間前の13日ですから、かなりのハイペースです。

議題は

(1)自立支援・重度化防止に向けた保険者機能の強化

(2)保険者機能強化推進交付金 

(3)調整交付金の三点で、あの「インセンティブ交付金」を中心にその在り方が検討されました。

 

インセンティブ交付金って何?

 正式名称「保険者機能強化推進交付金」と言い、『市町村や都道府県の高齢者の自立支援、重度化防止等に関する取組を推進するための新たな交付金』です。『要介護認定率の変化率はどうか、改善しているか』『認知症支援に携わるボランティアの定期的な養成など認知症支援に関する介護保険外サービスの整備を行っているか』等の取組むべき61項目の評価指標があり、点数化されて交付金が決められます。交付金は200億円用意されています。

花俣副代表の発言要旨です。

今回のテーマは、保険者である市区町村の運営や財源に関わるもので、介護を必要とする人や介護する家族には、なかなか分かりにくい「論点」だと思う。不当な認定が是正されて認定率が下がった、あるいは不当な認定の是正により、給付費も減らせたというなら、理解できるが、認定率を下げた、給付費を減らした等、数値のみで評価するというのは、被保険者や認定者にとって歓迎すべきものではないし、評価点が高いところには税金が多く渡されるというのは、どうしても理解できないところである。「インセンティブ交付金」については、被保険者や認定者に対して、わかりやすい説明をぜひお願いしたい。また、介護保険の費用に「調整交付金」があり、第1号被保険者の年齢や所得に応じて、介護保険料の水準格差を是正していることは、大変、ありがたいことだと思っている。ただ、「調整交付金」が余っているから、その余剰分をどこかで活用するというなら理解できるが、現在、他に活用するような余地、ゆとりがあるということなのか?ご説明をいただきたい。」

「随行」した鎌田事務局長のレポートです。

(*同行する関係者は「随行者」と呼ばれています)

今回の主要な議論は2018年度より実施している「インセンティブ交付金」を、今後「調整交付金」で負担してはどうかとの話し合いでした。委員からは、「そもそも調整金の趣旨に反している」「インセンティブの評価基準や市町村毎の結果が出されていない」など、議論するため情報不足への意見も出ていましたが、いつもまでに結果を出すかは不明で、「今後その点を調査していく」との回答がありました。 花俣副代表は「現在の要介護認定が認知症の人の介護状態を適切に評価した内容になっていず、調査内容の理解が低い調査員が今だに存在し、不当な要介護認定を受けている現実がある。現在の不当な要介護認定が是正されての給付削減であるならわかる」と私たちの思いを代弁して発言しました。

「全世代型社会保障検討会議」にも注目を

これに先立つ9月20日には、第1回「全世代型社会保障検討会議」で安倍晋三議長が「社会保障全般に渡る持続可能な改革」を強調しました。同会議の西村康稔副議長は、その後の記者会見で「財政のみの視点で、必要な社会保障をばっさり切るようなことは考えていない」と語っています。焦点を「持続可能性」に置き、「社会保障をばっさり切る」場合は、財政以外の視点も含めてという事でしょうか。財政以外の視点というと、私には「これまで以上の自己責任」という言葉が浮かんできます。

*#2までタイトルを「どうするつもりか介護保険=次期改定の動きレポート」としていましたが、公的な表記を勘案して「介護保険法=次期改正」としました。

次回の「部会」

 次回の「部会」は2019年10月9日に予定されています。(まとめと文責 鎌田晴之)

リンク:厚生労働省(部会ホームページ)

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho_126734.html