介護保険・社会保障専門委員会

はじめに

 第81回「厚生労働省社会保障審議会介護保険部会」(部会)は、9月13日に「ベルサール九段」(東京都千代田区)で午後5時から行われました。前回が2週間前、年末までにこの後10回予定されています。回数を重ねることが、本当の意味での丁寧な議論を意味する事を期待したいと思います。 2時間の会議に20人の発言   部会の構成メンバーは、経済団体2、自治体関連3、労働団体2、医療団体3、高齢者団体2、高齢者施設関連2、介護事業者関連3、健保関連2、研究者5、唯一の直接的な介護保険利用当事者として「家族の会」、以上の25人です。2時間の会議は、事務方による議題と資料説明を除けば議論の時間は100分ぐらいになりますから、発言時間は一人平均4分です。タイミングも計りつつ手を挙げ、それぞれの立場を、印象に残る言葉を入れながらも簡潔に語る必要があります。この日は、20人の委員が発言しました。

 

「認知症施策の総合的な推進」が議題に

 議題は「介護保険事業(支援)計画」「介護サービス基盤整備」「認知症施策の総合的な推進」の三つを一括説明の後、三項目一括での議論を部会長(遠藤久夫国立社会保障・人口問題研究所長)から促されました。次々に手を挙げる委員からは、それぞれの立場をにじませた意見が出されました。一方、介護人材不足の問題は共通課題の感があり、一様にその対策の必要性が強調されていました。認知症施策に関する意見を述べた委員は8人でした。「サポーターのレベルアップと活用」「発生予防のための血液マーカーの研究に力を」「薬の開発をあきらめずに取り組みを」などの発言でしたが、認知症の人や介護家族の視点を感じさせる意見は無かったように思います。

五人目に手を挙げた花俣副代表の発言要旨です 。

「まとめられた大綱を新オレンジプランと比較すると、本人の発信をすべての施策の出 発点にしようとしている事は評価できる。しかし、新オレンジプランで四本目の柱であ った家族支援が、医療・ケア・介護サービスと並べての柱にされている。しかも、施策 の中身が認知症カフェと既存の相談窓口対応の域を出ていない。家族の会が40年余り 続けている「つどい」による当事者同士のピア活動をもっと評価し、家族支援施策の幅 を広げてほしい。アルツハイマーデーの取組み推進策は、25年間取り組んできた家族 の会として歓迎する。認知症の人や家族の多くは、住み慣れた自宅での生活を望んでお り、介護サービスへの要望もホームヘルパー派遣が多い。現在、ホームヘルパーの35 %が60歳以上という数字があり、介護専門職を含めて老々介護の時代になろうとして いる中、ホームヘルプサービスのより一層の基盤整備が必要である。」

今週発足する予定の「全世代型社会保障検討会議」は「負担増と給付削減」を提唱し続けてきたメンバーを中心としています。立場の違いはあれ、介護保険制度をまじめに検討するこの部会の議論が振り回されることを危惧しつつ、「検討会議」の動きを注視する必要があると思います。

次回の「部会」

 次回の「部会」は2019年9月27日に予定されています。(文責 鎌田晴之)

リンク:厚生労働省(部会ホームページ)

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho_126734.html