介護保険・社会保障専門委員会

はじめに

 3年ごとに改定される介護保険制度は、現在第7期の2年目になります。
 第8期は2021年度からですが、法整備に必要な時間の関係上、厚生労働省ではすでに今年の2月から審議が行われてきました。この“レポ”は、政府がこの制度をどう変えようとしているのか、そしてその問題点は何かを、この審議に委員として参加している花俣副代表の発言などを通じて明らかにし、「家族の会」の主張を社会に伝えていこうとするものです。

 花俣副代表が参加する審議会は、「厚生労働省社会保障審議会介護保険部会」(部会)です。この部会の中に、報酬システムなど具体的な制度設計を審議する「介護給付費分科会」があり、田部井副代表が委員として参加しています。

改定案とりまとめに向けた審議が8月29日から始まりました。

 午前9時から11時まで、会場は「ベルサール九段」という貸し会議場です。
 議題は、1今後の検討事項 2介護予防の推進・社会 3「地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会」中間とりまとめ 4その他  となっています。
 認知症の課題は、5項目ある「1今後の検討事項」の4番目に「認知症『共生』・『予防』の推進」とされ、「認知症施策推進大綱を推進するための方策等」を論点にしています。
 改定の「目標」と思われる「給付と負担」は最後の項目にさりげなく挙げられています。

年末とりまとめ予定の法案の検討項目

 年末とりまとめ予定の法案の検討項目が、29日の会議当日にいきなり示されました。その8項目は以下の通りです。

  1. 現在40歳以上からの2号被保険者の引き下げ
  2. 施設入所者の居住費・食費の自己負担の引き上げ
  3. 現在自己負担無しの施設入所者の室料有料化
  4. ケアプランの作成費用などの自己負担化
  5. 要介護1,2の生活援助サービスの総合事業への移行
  6. 高額介護サービス費の自己負担限度額の上限引き上げ
  7. 利用料が2~3割となる“現役並所得者”の対象拡大
  8. 介護サービスの現金給付

花俣副代表の発言要旨

 花俣副代表の発言要旨です。

 給付と負担についての各論点は、いずれも利用者にとって厳しい議論が予想される。中でも『現役並み所得』『一定以上の所得』の判断基準をどのように考えるか、という論点については、現在でも2割負担によりサービスの利用を減らすことになり介護疲れが深刻化している。『制度の持続可能性』『給付と負担のバランス確保』など、どのような理由であろうとも私たちの生活と介護は立ち行かなくなるのは明らかである。『家族の会』は、3月に2019年版の『認知症の人も家族も安心して暮らせる要望書』を公表し、さらに7月1日には『これ以上の負担増は絶対に認められない』旨の緊急アピールを発している。委員の皆様には、この要望書に示した利用者の立場からの発信に、十分に配慮いただき議論を深めていただくことを願う」
 生活と介護が立ち行かなくなるのに、「制度」を残すことを目標とすることに大いなる違和感を感じるのは私だけでしょうか。

次回の「部会」

 次回の「部会」は2019年9月13日に予定されています。(文責 鎌田晴之)

リンク:厚生労働省(部会ホームページ)

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-hosho_126734.html