東北3県支部代表者から仲間へのメッセージ

東北3県支部代表から仲間へのメッセージ 東日本大震災と福島原発事故で未曾有の被害と困難に直面している、岩手、宮城、福島県の、「家族の会」支部代表に、地震の際の状況と今の様子、支部会員と全国の仲間に伝えたいことを聞きました。

( 3月24日、25日に電話で聴取。髙見国生)

早くつどいを復活してみんなとやっていきたい/岩手 小野寺

くだけそうだけど立ち直ってゆきましょう/宮城  関東

7地区のうち6地区では4月につどい開きます/福島 佐藤

岩手県支部●小野寺彦宏さん

(陸前高田市。現在は在・盛岡市)

久慈市で、川向幸子さんの司会でつどいの最中でした。20 人ほどの参加者が抱き合いながら机の下に隠れました。初めて感じる大きい長い揺れでした。地震の後、タクシーを見つけて、ようようのことで盛岡の娘の家にたどり着き、今はそこで暮らしています。

住んでいた陸前高田の家は跡形もありません。認知症の妻は特養で無事でした。しかし、家にいた妻の妹と連絡が取れなくなり心配しましたが、6日目に避難先で見つかりました。

私は命が助かったが、支部の会員が無事でいるか心配です。沿岸部の人には連絡がつかない。早くつどいを復活してみんなとやっていきたいです。みんな元気で頑張ってほしい。

私の地元は仲間が大勢亡くなりました。生きているかどうか分からない人も多い。行政も壊滅、集まる場所もなくなった。しかし、生き残った者で新しいまちを再建したい。全国のみなさんには心の支援をお願いしたい。

▶ 支部の事務局は無事だったので、支部活動は行われています。

宮城県支部●関東澄子さん

(仙台市若林区)

支部の事務所にいましたが、交通が止まり40 分かかって歩いて帰宅しました。家は無事でしたが中はぐちゃぐちゃ。ガス、水道、電気は止まりガスはいまだに出ません。食べ物がない、ガソリンがない、とにかく物がない。パンを買うのに2時間待ち。昨日やっと灯油が買えました。

避難所にいる人だけでなく在宅の人も大変です。認知症の人も家族も疲れ切っています。昨日、集まれる世話人が集まって、会員どうしが支え合ってゆこうと話し合いました。22日からは電話相談も再開し、会員の状態を把握するため、全員に手紙を出しました。

山元町の世話人井筒由美子さんが、両親とともに津波で亡くなったのがとても悲しいですが、支部の仲間には、くだけそうだけど立ち直ってゆきましょうと呼びかけたい。だけど、力を抜いて、我慢しないで…。

全国の仲間からメールや電話の励ましをいただき勇気づけられています。これからも会員どうしのつながりを大切にしたいとあらためて思っています。

福島県支部●佐藤和子さん

(福島市渡利)

県の会議に出席していましたが、急いで勤務先の施設に戻りました。建物は無事でしたが、ガス、水道が止まりました。ガソリンや物もなくなりました。デイから帰れない人や一人暮らしの人も施設で預かり、100人の入居者の生活を支えるために、ずっと泊まり込んでいました。地域の人に井戸水をもらい、食べ物の買い出しに行きました。

ここは原発から60㎞の地点です。不安はありますが、入居者の人生の最後で、食べられない、汚い身体にはしない!!と頑張っています。こんな時こそ明るく、前向きにと職員といろいろ工夫しながらやっています。

支部の世話人で家屋に被害があった人もいますが、みんな元気です。7地区のうち6地区で4月にはつどいを行います。ただ、大勢が避難している南相馬市などの相双地区だけはできません。

全国から電話、メール、FAXをいただきました。ありがとう。

うれしかった。つながっている、支え合っていると実感しました。

ご心配いただきましたが、元気でやっています。

2011年4月25日発行会報「ぽ~れぽ~れ」369号より

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