国際アルツハイマー病協会第20回国際会議・京都・2004

「家族の会」では、2004年、国際会議を開催しました。ここでは過去の資料を参考にお伝えします。(2010年作成)

開催趣意書

人口の高齢化が急速に進んでいるわが国において重要で困難な課題が痴呆性高齢者に関わることです。2001年にその数が160万人と推計されてい る痴呆性高齢者へは、アルツハイマー病など痴呆の原因の研究、診断、治療、介護、社会制度、法律、人権、介護家族への支援などさまざまな分野で多くの取り 組みが進められています。

1980年に京都で発足した私達、社団法人「呆け老人をかかえる家族の会」(国際名:日本アルツハイマー病協会。以下(社)家族の会と呼びます) も、痴呆性高齢者と介護家族への援助に取組んできました。取り組みとは、介護家族の集い、電話相談、会報の発行、調査研究、国や自治体への要望、そして国 際交流です。

国際交流のひとつとして、国際アルツハイマー病協会(英語名:Alzheimer’s Disease International。以下ADIと呼びます)へ加盟しています。1985年に発足したADIは、2000年7月現在で57の国と地域のアルツハイ マー病など痴呆の人の介護家族への支援を活動の中心にした全国団体-その多くはアルツハイマー病協会と呼ばれている-からなる国際的な民間団体で、世界保 健機構(WHO)の公認団体でもあり、本部はロンドンにあります。

ADIの目的は、痴呆についての啓蒙、各国のアルツハイマー病協会の支援、WHOなど国際的な関係団体との連携そして研究の促進です。その活動の一環として毎年世界各地で国際会議を開催しています。

この会議は、研究、医療、介護方法、痴呆の人と介護家族への支援、人権、社会政策、アルツハイマー病協会の活動など幅広いテーマで、世界各地―い わゆる先進国も開発途上国も-から研究者、医師、看護婦、介護専門職、施設管理者、企業関係者、行政職さらに介護家族やボランティアまで幅広い領域の人た ちが参加し意見交換し、人的交流をします。ADIは、先進国だけでなく、高齢化が進行し高齢者が急増する開発途上国の問題としても捉えています。このよう に幅広く多角的に情報交換し話し合うアルツハイマー病等痴呆に関するADIの国際会議は世界的にみて極めてユニークなものです。

こうした国際会議を、2004年10月に京都で「高齢社会における痴呆ケア」をテーマに開催することになりました。ここ日本で開催することは痴呆 性高齢者が重要な課題となっているわが国にとってだけでなく、それぞれ痴呆に取り組んでいる世界各国にとっても極めて有意義と考えます。

最後に、この国際会議がわが国におけるアルツハイマー病など痴呆の研究、痴呆性高齢者のケアの向上、社会制度の改善などに寄与する「国民的国際会議」になるものと確信します。

研究者、医療関係者、介護関係者、行政担当者、介護家族など広く国民のみなさまにこの国際会議の意義を理解していただき、心からご協力をお願いする次第です。

2001年10月6日

社団法人呆け老人をかかえる家族の会
代表理事 高見国生
国際アルツハイマー病協会第20回国際会議・京都・2004
組織委員会委員長 兼 会長 長谷川和夫

セカンドアナウンスメント

開催の案内(セカンドアナウンスメント、PDF)

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