2018年10月27日(土)、福井県福井市で開かれた「家族の会」支部代表者会議において、次のアピールを発表しました。

会場となったホテルフジタ福井(福井県福井市)

会場となったホテルフジタ福井(福井県福井市)

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一律2割負担導入反対!社会保障最優先の道への転換を
~介護保険の負担増と利用制限の流れを止めよう~

2018年10月27日
認知症の人と家族の会支部代表者会議 参加者一同

 「家族の会」は1980年の結成以来、認知症の人と家族の思いを大切に、励ましあい助けあうとともに、認知症への理解を深め、社会的な支援を強く求める運動を続けてきました。

2000年には、「介護の社会化」を理念に掲げた介護保険制度が創設され、介護に対する社会的な支援においては、大きな転換が図られました。また、2015年には「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」が策定され、認知症施策が国の最重要課題と位置付けられるなど、施策の全般的な前進も図られました。さらに、啓発活動の成果や認知症の人本人の社会的な発言も広く受け入れられ、認知症を巡る状況は明るい兆しも見られるようになりました。

しかし、その一方で、認知症の人やその家族は、これからの生活に明るさというよりはむしろ大きな不安を抱いているのが現実です。それは、日々の生活を具体的に支える社会保障費が削減され続けており、その流れに拍車がかかっているからにほかなりません。

重要な社会保障制度のひとつである介護保険は、利用者負担1割で、それに見合った給付を保障するという約束でスタートしました。にもかかわらず、2015年改定では、一部2割負担が導入されるのと同時に、施設入所等の補足給付の対象枠が狭められ、特別養護老人ホーム入所が要介護3以上に限定されました。加えて、2018年8月からは一部3割負担も導入されました。もはや利用者・家族も介護に携わる人々も、これ以上耐え切れないところまで制度が後退してきているのは明らかです。

さらに10月9日の財政制度等審議会において、3年後の介護保険制度改定で「利用者負担を一律2割とする」財務省の考え方が示されました。一律2割負担の実施は、制度への信頼を失わせ、私たちの生活を苦しくする究極の負担増とも言えるものであり、到底容認することはできません。また、10月から導入された訪問介護の「生活援助」を含むケアプランの一部届出制は、早くも利用制限として機能しつつあり、明日からの利用者の生活に直ちに悪影響を及ぼすものです。

社会保障費の削減は、介護保険にとどまらず、医療、年金、生活保護など制度全般に及んでいます。介護保険から外された支援は「地域の支え合いで」との方向が示されていますが、生活が持続できなければ「支え合う」こともできません。

安倍首相は、予定通り2019年10月から消費税を10%に引き上げることを表明しました。消費税増税の上に、負担引き上げとサービスの利用制限がたび重なれば、私たちの生活はまったく立ち行かなくなってしまいます。

今こそ、介護保険の負担増・利用制限を止め、制度への信頼を取り戻し、一人ひとりが力を合わせて、この超高齢社会、人口減少社会を乗り切っていくために、社会保障最優先の政策に転換することを、ここ福井市に全国から集まった支部代表者会議の参加者の総意として強く求めます。

以上